もがろぐ

思考と趣味、ときどき日常

こだわりってかっこいい



好きな番組

僕の部屋にはテレビがない。

2年前の地震で壊れて以来買っていないからだ。

研究室の同じ部屋の人達はみんなテレビっ子なので、信じられなーいみたいな反応をされたが僕は元々テレビ観ないっ子なので特に困っていない。

とはいえ実家にいた頃はもちろんテレビがあってほぼ毎日観ていたし、好きな番組もあった。

その好きな番組というのは、NHKのプロフェッショナル~仕事の流儀~だ。

最近youtuberのHIKAKINが出演してちょっと話題になった。

ここでNHKが出てくるあたりテレビの娯楽としての位置付けの低さを感じずにはいられないが、なんにせよこの番組が好きだったのだ。

この番組は毎回ある分野のプロフェッショナルと呼ばれる人に焦点を当て、その仕事ぶりや仕事への考え方、その人のこだわり等を見せてくれる番組だ。

こんな仕事があるのかーとかあの人(有名人)はこんな風に仕事をしているのかーといった楽しみ方も出来るのだが、僕はこの番組に出てくるプロフェッショナルのこだわりという部分に惹かれた。

特定の分野のプロフェッショナルと呼ばれる人達は大抵何かしらのこだわりを持っている。

分かりやすいところで言うとイチローは毎日カレーだとか。

そういうこだわりってなんかかっこいいなぁと思ったのだ。

僕は結構ミーハーな部分があって、観たものにすぐに影響される(アニメのヒロインがメロンパン食べてたら次の日の朝食はメロンパンになったり)ので、僕もこだわりを作ろうと思って作ったこともあるのだが、思いつきで作ったものはなかなか定着しない。

結局意識せずとも自ずから繰り返すようなルーティンがこだわりになっていくのだろうと思う。

こだわりはなぜかっこいい

なぜこだわりがかっこよく見えるのか考えてみる。

まず「こだわり」というものをいくつかの要素に分解してみよう。

「こ」「だわ」「り」とかそういうことでなく。

  1. 連続性
  2. 持続性
  3. 非合理性
  4. 独自性

とかかな。

連続性と持続性は言葉そのまま連続して持続するとということだ。

同じことを繰り返すことでこだわりになるし続かないとこだわりとは呼べない。

この辺は単にこだわりの器質的性質について述べただけで魅力を感じる要素はなさそうだ。

非合理的というのは、合理化・効率化されていないということ。

こだわりというのは、合理的な思考をする人間が一様に同じ行動を取る場面で、宿主に違う行動を取らせる精神的寄生虫とも言える。

合理的に考えればこう行動するのが正しいのにそうしない。

ある種の無駄を生じさせるものである。しかしまぁその無駄が味であったりする。

これは少し魅力を感じさせる要素にはなり得るかもしれない。

だがやはり本命は次だ。

独自性。オリジナリティ。

人と違うところがかっこいい。これに尽きる。

MMORPGの最初のジョブ選択画面でそれぞれの職の現在の人口が表示されたとする。

職業 スタイル サーバー内人口
剣士 剣で斬る 40%
ランサー 槍で刺す 20%
武闘家 拳で殴る 20%
ウィザード 魔法を使う 15%
ビーストテイマー 獣を操る 5%

もちろん自分の好きな職を選ぶだろうが、特に好きな職というのがなければどれを選ぶだろうか。

僕だったらビーストテイマーを選ぶ。(ちなみにRED STONEでもビーストテイマー/サマナーを選んだ。サマナー弱くて悲しかったなぁ)

人と違うものを選びたがる人は多い。

僕もマイノリティーにかっこよさを見出すマジョリティーの1人だったということだ。

しかしマイノリティーになりたい人が大勢いてはそれはもはやマイノリティーではない。

結局その大勢の中で本当にかっこいいマイノリティーになれるのは一握りなわけだ。

その一握りがプロフェッショナル~仕事の流儀~で紹介されている。

かっこよく見えるのも当然だ。