もがろぐ

思考と趣味、ときどき日常

サーカスを観てきた

今、木下大サーカスというサーカス団が来ている。 復興事業の一環とのことで、その招待券が熊本の至る所で配られているらしい。母曰く芦北の小中学校にも配られていたそうなので、なかなかのものだ。
ありがたいことに僕もその恩恵に与り招待券を2枚手に入れたので、後輩を誘って行って来た。

公演

とてもよかった。何よりタダってことが(おい
タダだと思うとより一層楽しませてもらったという気分になるのは事実だがそういうことではなく。

僕はサーカスに詳しいわけではないので確かなことは言えないが、演目としてはオーソドックスなものだったと思う。およそサーカスと聞いて想像出来るもの(空中ブランコ、ゾウの玉乗り、火の輪くぐり、名前は分からないけど椅子を積み上げて倒立する芸など)は全てあった。 ショーは10分の休憩を挟んで前後半1時間ずつたっぷり2時間で見応えは十分だった。

個人的には回し車が気に入った。 他の演目では大抵命綱が付いていたり、下にネットが張られていたりして、落ちても怪我はしないようになっていたようだが、これだけは付いていなかった。
それもそのはず、天井から紐が付いていては回し車が絡め取ってしまうのでどうしたって命綱なしでやるしかないのだ。
ネタバレになるのであまり言えないが、命綱がないからこそ出来る芸もここでは観られ、とても面白かった。

観る前は「招待券がなかったらなかなかいい値段するよね」と話していたのだが、ショーの前半が終わった時点で既に僕らはとても満足していて、公演時間や演者の人数、その人達が芸を身に付けるのに費やした時間や努力を考えるとむしろ安いと思った。
自分達が一銭も出していないことが申し訳なくなってしまった。

ホワイトライオン

ところで、このサーカスのチケットやポスターには「世にも珍しいホワイトライオンが観られる!」といった文句がでかでかと書かれており、僕もそれなりに期待していた。

その目玉のホワイトライオンのお出ましはショー後半のトップバッターだった。
僕はライオンの表情を読み取ることはできないけれど、調教師に明らかにしぶしぶ従っているというのが動きから感じられてリアルだった。
キビキビと動いて毎回バシッとポーズを決める動物も芸達者でいいと思うのだけど、本来人間なんかに従う存在ではないんだろうなというのが感じられて、調教師の苦労や凄さが見えた気分だった。
ただ、あまり性に合わないので軽く言うだけにするけど、正直ライオンが可哀想で好みではなかった。

しかしそのホワイトライオン、やはり木下大サーカスとしては推されているようで、「ホワイトライオンの声が聞けるテレフォンサービス」なんてものもあった。
音声だけで色が分かるかいなってツッコミが聞こえてきそうだけど、開演前に実際にその番号にかけてみた後輩曰く「結構白めなのかなって声でした。」とのこと。
白々しい。